Profile
中村圭佑(なかむらけいすけ)
グラフィックデザイナー
東京都生まれ。数社の制作会社を経て2015年にデザイン事務所を立ち上げ、グラフィックデザインを中心とした活動を行う。2021年に独立し、ポスター・書籍・冊子などの印刷物やWebサイトなどのデジタル領域のデザイン/アートディレクションまで、媒体問わずに手がけています。また同時に「デザイン」という成果にこだわらず、編集的なアプローチからの制作補助や、インナー向けの制作物のディレクションなど、個人や企業問わずさまざまな領域でプロジェクトに携わっています。実績掲載『雑誌のデザイン(誠文堂新光社)』、『デザイン・メイキング152(エムディエヌコーポレーション)』、『Brilliant Logo モチーフでみるロゴデザインコレクション(BNN)』など。
Think
デザインのためのデザインにならないようにものをつくるということを、プロジェクトに携わる上でよく考えています。本をつくるとき、表紙の装丁ではなく読むときのことを。ウェブサイトをつくるとき、表現よりも伝わりやすさを。面白いアイデアを活かしたいと考えると同時に、長く培われてきた普遍性も否定しない。異なる価値観の間をいったりきたりすることで生まれる論理的な構成を、ひとりよがりのものさしから測った感覚と合わせて、なるべく楽しいものにしていきたい、と思っています。
そしてひとりの生活者として、地に足のついた姿勢でものごとに向き合っています。日々の営みや趣味・趣向からの影響は少なくないので、いわゆる“デザイン”的な業界の外に関心をよせていきたいと考えています。川べりの散歩、アナログゲーム、凝らない料理、プラグマティズムと宇野重規、Nils Frahm、現代Jazzの精神性、動物園めぐり、鶴見俊輔の限界芸術論。見た目に現れにくいこれらの共感を、デザインする上では大切にしています。