街灯りとしての本屋




街の文化を灯す書店という存在について、個人や小規模で経営をはじめた書店主の方々に話を聞き、その成り立ちや続けていくための努力、楽しいことだけではなく厳しい現状などについても質実に綴った書籍です。インタビュイーの撮影ディレクションから装丁・組版まで一貫して携わっています。 街の中にぼんやりと光る灯篭の明かりのイメージをカバーで表現するために、半透明の印刷紙・ドリープの裏側に、書店名や著者名を反転して印字して鏡文字にすることで、表面に印刷されているタイトル“街灯りとしての本屋”と濃度の異なるレイヤー感をつくっています。さらに表紙側には欧文タイトルをシンプルに入れており、タイトルや書店名とはまた別の奥行き感を表現しています。 刊行後に毎日新聞のコラム・CoverDesignにて、装幀者の菊地信義さんに取り上げていただけたのも励みになりました。 — Client: Raichosha Art Direction / Design: Keisuke Nakamura Edit: Hikaru Masuda