モータープール


社会学者・作家の岸政彦さんによる初の写真集『モータープール』のブックデザインを担当しました。社会学者として生活史、社会調査の著作を多く刊行されている著者が初めて「写真集」として発表する本になります。 狭い路地裏、公園で遊ぶ子どもたち、大阪の喧騒や水平に広がる海の景色などが、さまざまな小さな語りを編んだ自身の著作『断片的なものの社会学』のように、日常的な暮らしの欠片を拾い集めるような視点でフィルムに収められています。そこに流れる時間と、それを感じる自分との差異に、温かみのある寂寥感を覚えました。 また本作では、目黒のアートギャラリー「POETIC SCAPE」でディレクターを務める東万里江さんに写真の構成を手掛けていただきました。写真それぞれの繋がりと作家の視点を汲んだセレクトでページネーションを作り上げて下さっています。